鋸の機能と構造  大工木工技能  第2日目
木材を繊維方向にそって切る時に使う鋸を縦挽き、木材の繊維方向と直角に切断するときに使う鋸を横挽きというが、縦挽きと横挽鋸では鋸歯の形が大きく異なっている。
縦挽きは繊維と平行に木材を掘るといった作業の連続であり、そのため縦挽鋸の目は、いわば鑿(のみ)の刃を縦にして前後に並べたような形をしている。挽く手元側が鑿の裏刃、反対側が表刃になっている。
横挽鋸の目は、繊維を切断するよう、小刀状の歯を並べたもので、片刃が交互に向き合っていて、二辺にはナゲシと呼ばれる切刃がつき、さらに先端も削ってある。
さらにこの先端を落していない歯を茨目(いばらめ)といい、斜め方向に挽くのに使われる。