モン族(mon)  
  モン族(mon)は東南アジアに住む民族の一つ。古くから東南アジアに居住しており、ハリプンチャイ王国を建てたことで有名で、後にミャンマーのペグーに移り住んだのでペグー人とも言う。ラーマンあるいはタラインと呼ばれることもある。その後一部が中国の雲南から南下してきたタイ族やビルマ族などと混血した。現在800万人程度がモン族を自称している。 浅黒い肌にギョロリとした目、巻き舌音の多い言語、高床式住居、焼畑耕作、水牛供犠、精霊信仰、魔術、壺酒、精緻な竹藤細工、狩猟・罠、腰機織り、ゴング音楽などが、ラオス国内のモン・クメール民族に共通している。 紀元前1500年頃には東南アジアに到達していたとされ、現在の東南アジアの少数民族としてはネグリトのマニ族等に次いで古い民族と考えられている。 伝説では、紀元前300年ごろ現在のタイのスパンブリー県周辺にスワンナプーム王国を建国し、紀元前200年ごろにはアショーカ王の遣わした伝道者により上座部仏教を信仰し始めた。しかし、モン族はそれ以前から海路による仏教との接触があったと主張する。4世紀ごろワット・プラパトムチェーディーが建設された。6世紀ごろから11世紀ごろまで東南アジアで繁栄したスワンナプーム王国は、モン文字などを開発し先住の文明民族として東南アジアに君臨した。古代モン語を話していたことが確実視されているが、モン族であったかどうかは確定していない。 モン語はいわゆるオーストロアジア語族に属し、モン文字はブラーフミー文字系の独自の文字である。モン文字はクメール文字と並んでマレー半島や島嶼部を除く東南アジアの文字の形成に大きな役割を果たし、ビルマ文字、ラーンナー文字などの元になった。ラーンナー文字はシャン族のタイ・ルー族に現在も使用されている。 その後大半のモン族は南下を続け、現在の居住地域であるタイとミャンマーの国境地域に到る。  
     
     
     
     
     
     
     
  モン族の家ではかまどが置かれている。囲炉裏は調理だけでなく、暖房、照明、食品や衣類の乾燥などとして、囲炉裏を囲んでの食事など家族のコミュニケーションの中心として使われてきた。
ここでは、かまどと食卓が置かれている。かまどは熱が周囲に逃げないので高温で効率的に加熱することができる。 
 
     
     
     
  石をえぐり,そのなかで穀物などを搗(つ)き砕いたり,餅を搗いたりする道具が石臼で、そのとき搗く棒が杵(きね)で、杵を足で踏んで上下させるものと、手で上下させるものがあるが、ここにあるのは手で上下させるものである。また,搗き砕くのではなくて,磨(す)りつぶす方が砕けやすい。そのような目的につかう道具を挽き臼というが、ここでは臼の下に挽き臼が置かれている。